
シアトルにお住まいのS様からご依頼頂いた夏の着物と帯のお誂え。
勝山健史さんの帯のどこかに、着物の地色を織り込んで頂くため、
色見本をシアトルに送らせて頂きました。
「色ならLINEで送ってもらったらいいですよ」と言って下さいましたが、
少し違うだけでも着物になると大きく違ってくるので、切り見本を見て頂くことに。
普段なら片道1週間程で着くところ、コロナの影響で往復ひと月以上かかり、
ようやく航空便で戻ってきました。
どれも同じ系統の色ですが、LINE電話で相談させて頂き、
お茶やお花の華やいだ場面にふさわしく、シアトルの青空の下できわだつ、
手前の一番左の小さな見本(№1)に決まりました。

着物は京都の小阪さんに染めて頂くことに。
小阪さんに、今回のお誂えのお話をしたところ、
快く引き受けて下さいました。
早速、小阪さんから生地の写真がLINEで届きましたので、
シアトルのS様に転送。
右の五本絽と左の三本絽、「どちらがいいか選びようがないですね。」とおっしゃられましたが、
五本絽の方が訪問着の柄がくっきり見えるので、
今回の場合は五本絽がいいのではないでしょうかと申し上げ、
それじゃあ五本絽でということになりました。
これまで、着物や帯のお誂えを何百枚もして参りましたが、
今回のように、帯と着物を合わせて同時に制作させて頂くのは初めてのこと。
なかなか難しいことですが、心躍るお仕事です。
帯と着物を同時進行で作り上げていくという仕事をさせていただけるのは、
このような思い切ったご注文を下さったS様と、
勝山健史さんと小阪豊さんという、前向きな創造力を持った作り手さんがおられるからと、感謝しています。
当初は、帯が織り上がったら、
帯に合わせて着物の柄を考えようと思っていましたが、
帯が乗ることを想定して着物の配色を考え、
着物に乗せることを想定して帯の配色をきめていく、
という同時に着物と帯を総合的に作り上げていくことになりました。
着物の大まかなデザインがまとまってきました。
次回に掲載させていただきたいと思います。
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真美弥の小さな庭で、今年初めてのセミ。
羽はまだ緑色。脱皮して間もないみずみずしい姿でした。