
勝山健史氏が東京代官山ヒルサイドテラスで作品の発表会を始められて、
十年目という節目の年。
今年の新作のテーマは、”原点回帰"。
これまで”洋”の文様を中心に作品を制作されてきましたが、
今年は原点に立ち帰り、”和”の文様をテーマに発表。
今回は”舞楽文”という落ち着きのある帯。
バラの花にヱ霞があしらわれた図柄の本歌は、
室町時代、高野山の鎮守 丹生都比売(にうつひめ)神社の舞楽奉納の装束で、
小振りな装束を童が身につけたと伝えられているそうです。
(国指定重要文化財)

これまでの勝山氏の作品同様、
柄のない無地の部分もつい見入ってしまう程、絹本来の美しさを感じます。
そして、塩漬けの絵緯糸(えぬきいと)の光沢。

織りの組織もおもしろく、
又、経糸・緯糸共に座繰りの生糸(なまいと)、そして熟練の引き箔遣いが、
この帯に一層の重厚感を添えて、凄みすら感じられます。

アップして見ても、こんなにきれいです。
京都の職人さんの腕には、ほんとうに驚かされます。 sold out

5月の東京代官山ヒルサイドテラスに引き続き、
京都国際会館で、勝山健史 織物展が開催されます。
その案内ハガキの写真は、
今回ご紹介させて頂いています”舞楽文”です。
多くの方にぜひご覧頂きたい帯です。
風通しをよくしてお待ちしています。