2011年 12月 15日
京の小袖 < デザインに見る日本のエレガンス> |

京都ならではの展覧会『京の小袖』展,
最終日になりましたが、見せて頂くことができました。
今の「きもの」の原型で、
桃山時代から江戸時代にかけて、変遷を遂げながら、
当時の最新の文様、最高の技術で誂えられ、
女性たちを美しくいろどった「小袖」。

「松皮取りに菊桔梗と藤椿文様小袖裂」 桃山時代

「石橋文様振袖」江戸時代 文化・文政期

「束熨斗文様振袖」 江戸時代 元禄期
先に取り寄せていた図録で見るのとは大違い。
実にうつくしい小袖の勢揃いでした。
着物の染め出しをする時の参考にしている
「近世名裳図録」や「加賀染め文様」などで目にしたことのある小袖の実物を、
間近で見せていただきました。

むかしの着物は、布そのものが、ふしぎな光沢を放っています。
また、描かれている図柄はおおらかで、
研ぎ澄まされた筆の運びが感じられました。
< 写真は、この展覧会の図録より >
* * * * * * * *
展覧会のあとは、足をのばして京都御苑へ。
でも冬の日は短く、
着いた時には、夕闇がすぐそこまで迫っていました。

広い広い砂利道を思い浮かべていましたが、
趣きのある小路がたくさんあって、
細い道を入って行くと、池には、たくさんの鴨。

12月半ばとは云え、晩秋の景色で、
屋根の上にも、落ち葉が、ふんわりと重なって積もっていました。


たくさん歩いて、
とうとう、真っ暗闇に。
ふと見ると、
何やら地面近くをゆらゆら揺れながら、こちらへ近付いて来る明り。
何かと不思議に思っていると、それは、
犬の散歩でした。
おおきな犬も 小さな犬も、
この時間、この場所では、
どの犬も、懐中電灯をつけているのでした。

by kimono-mamiya
| 2011-12-15 13:00
| あれこれ
|
Comments(0)